スバル フォレスターS:HEVにドライブレコーダーとレーダーを取り付けた。OBDから電源を取るはずが、通電しない。原因は車ではなく、アダプターの設定にあった。
OBDから電源を取るという選択
お客様の希望は、OBDコネクターから電源を取り出す方式だった。ヒューズボックスを触らず、配線を最小限に抑えられる。車両側への干渉が少なく、将来の取り外しも容易な、理にかなった選択である。
対象はスバル フォレスターハイブリッド、初年度登録は2025。2.5L水平対向のFB25型にモーターを組み合わせたストロングハイブリッドで、WLTCモード燃費は約18.5〜19.1km/Lに達する。街乗りではモーターのみで走る領域も広い。
この車は3眼カメラのアイサイトXを備え、フロントガラス上部にはすでに多くのセンサー類が並ぶ。そこへドライブレコーダーとレーダー探知機を加えるのだから、視界と機能の両立には慎重な配置が求められる。
通電しない。ディップスイッチが示した答え
配線を終えてOBDに接続したが、機器の電源が入らなかった。ここで焦って配線を疑い始めると、確認箇所が増えて迷路に入る。まず電源取り出しアダプターの設定に目を向けた。
この種のアダプターには、車種ごとの通信仕様に合わせるディップスイッチがある。初期状態や想定設定のままでは、車両側が電源供給を許さないことがある。今回の手がかりはここだった。
設定をMAZDA用に切り替えると、機器は即座に起動した。
メーカーの組み合わせが一致していなくても、通電の条件が合えば動くことがある。スバル車で同様に電源が入らない場合、試す価値のある手順である。
同じ症状で悩むオーナーへ
今回の事例を一般化すると、次のような切り分けになる。
- OBDコネクターへの差し込みが確実かを確認する
- 電源取り出しアダプターのディップスイッチを確認する
- 車種指定の設定で動かなければ、別メーカーの設定を試す
- それでも通電しなければ、取り付け業者へ相談する
ハイブリッド車は電装の構成が従来車と異なり、同じ車名でも年式やグレードで挙動が変わる。説明書どおりに動かない場合、配線の誤りと決めつける前に、設定の側から疑うのが近道である。
スバル フォレスター
S:HEVのように新しい車種では、対応情報が出そろう前に作業へ入る場面も多い。現場での試行と記録が、次の一台の確かな手がかりになる。FOURSIDEは、その積み重ねを仕事の根幹に置いている。