レンジローバースポーツ リアゲート 修理・リアバンパー 脱着分解

レンジローバー|板金塗装|京都
レンジローバーのリアゲートとバンパーに残っていたのは、痛ましい事故の痕跡だった。その傷跡を丁寧に読み解き、静かに整えた一台の記録である。
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荷室の縁に残っていた、前オーナーの暮らしぶり

入庫したレンジローバーは、リアゲートとリアバンパーに傷みが集中していた。毎日の暮らしの中で被る可能性のある傷である。 ランドローバーは「Above and Beyond」を掲げ、悪路を走破する力と極上の快適性を両立させてきたメーカーである。だがその車も、実際の持ち主にとっては毎日の足であり、荷物を積み、街に停め、家族を乗せる道具でもある。 ここでいう傷みは、一度の事故によるものではない。使われ続けたことで積み重なった疲れでもある。だからこそ、小手先でごまかさず、原因まで遡って直す必要があった。
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伸びたプラスチックをどう戻すか。難所は素材との対話にあった

今回の施工内容は次のとおりである。
  • リアゲート修理
  • リアバンパー脱着分解
  • リアバンパーアッパー・ロア修理
  • リアバンパーロアモール、リアバンパーモール
  • 右フロントホイール修理
  • フロントガラス補修
最大の難所は、変形したプラスチックパーツの修正だった。金属と違い、樹脂は一度伸びると元の形には戻らない。まず素材の伸び具合を一点ずつ確認し、すでに伸びきっている箇所を見極めた。 伸びきった部分を無理に押し戻せば、別の場所に歪みが移るだけである。そこで、余った分をどこへ逃がすかを考えながら形を整えた。力で押さえ込むのではなく、素材の性質に従って形を導く。この判断が、仕上がりの精度を決めた。
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下地を薄く仕上げる。数年後のトラブルまで見据えた板金

こだわったのは、樹脂パーツの修正でも板金と同じ姿勢で臨むことだった。下地剤は厚く盛れば作業は楽になるが、厚みは経年で割れや浮きの原因になる。だから、いかに薄く繊細にこなせるかを常に考えた。 形を精密に出しておけば、下地剤に頼る量は自然と減る。修理の九割は塗装前に決まっているというのが、私たちの考えである。薄く仕上げた下地の上に塗装を重ねることで、数年後のトラブルを未然に防ぐ。 最新世代のレンジローバーは、無駄な凹凸を削ぎ落とした「リダクショニズム」の造形を持つ。継ぎ目の少ない滑らかな面は、わずかな歪みも隠せない。だからこそ、リアバンパーの面とリアゲートのラインが寸分違わず揃うまで調整を重ねた。 修理を終えた後ろ姿は、傷の記憶を消し去ったのではなく、その歴史を受け止めたうえで、持ち主へ渡せる姿に整ったと言える。レンジローバーが本来持つシームレスな佇まいが、再び戻った。
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