ホンダ N BOX フロントバンパー脱着・塗装 ― 取り戻す、面の記憶

ホンダ|板金塗装|京都
ホンダ N BOXのフロントバンパーは、三度の熱処理を経てようやく元の面が取り戻された。パテに頼らず、金属とパールの記憶を呼び戻す作業である。
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変形は叩くのではなく、思い出させる

持ち込まれたN BOXのフロントバンパーには、複数箇所に複合的な変形が見られた。衝撃の入り方がそれぞれ異なり、単純な一面の歪みではない。パテで埋めてしまえば早いが、それでは面の持つ張りが死んでしまう。FOURSIDEでは熱処理によって素材そのものに本来の形を思い出させる手法を選び、パテ処理は最小限に留めた。最終的に歪みを検査するライトで修理面に違和感がないかどうか、それだけを基準に時間をかけた。
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3コートパールという気難しい相手

このボディカラーは3コートパールである。光の角度によって粒子の見え方が変わるため、部分塗装でありながら全体との境目を作らないことが求められる。隣接パネルとの光の反射角を合わせ、乾燥後に陽の下で何度も確認しながら微調整を重ねた。N BOXが持つ、親しみやすく主張しすぎないデザインだからこそ、わずかな色のズレが目立ってしまう。そこに時間を惜しまなかった。
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外した部品のついでに、見てしまったこと

バンパーを脱着する過程で、リテーナーとファスナーの状態もあわせて確認し交換している。そしてもうひとつ、エンジンオイルの交換時期をすでに超過していることに気づいた。FOURSIDEは特定整備認証工場でもあるため、板金の現場で見つけた不具合をそのまま見過ごさず、オイルとオイルフィルター、ガスケットの交換までワンストップで行った。FUCHS SUPER GT MC 0W-20を入れ替えたエンジンは、静かに、そして軽やかに回り始めている。
  • フロントバンパー脱着・部分塗装(熱処理による変形修正)
  • リテーナー・ファスナー交換
  • エンジンオイル・オイルフィルター交換(FUCHS SUPER GT MC 0W-20)
  • ガスケット交換
センタータンクレイアウトという独自技術で低床と広い室内を両立させたN BOXは、見えない部分にこそ哲学が宿る車である。バンパー一枚の面の張り、エンジンの回転音の静けさ、どちらも使う人には言葉にしにくい感覚でしかない。だが、その感覚の総量こそが「相棒」としての手触りをつくる。ホンダ N BOXは今日、また元の佇まいを取り戻してオーナーの元へ戻っていった。
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