メルセデス・ベンツ AMG_G63には「無骨で乗りにくい」という先入観がつきまとうが、それは走らせたことのない人の想像に過ぎない。今回の個体は走行1,700kmという新車同然のコンディションで、その誤解を正す絶好の一台だ。

メルセデス・ベンツ AMG_G63|無骨な見た目という思い込み
メルセデス・ベンツ AMG_G63を見て「厳つい」「威圧的」と感じる人は多いが、内装に座れば印象は一変する。オパリスホワイトの外装は無骨さより清潔感を先に伝えてくる色で、光の下では驚くほど柔らかい表情を見せる。一方で内装はステッチの一本まで丁寧に仕立てられ、ラグジュアリーカーの資格を静かに証明している。ダッシュボードの質感は同価格帯のスポーツカーと比べても引けを取らない。四角い車体という記号だけで判断するのは、正直もったいない話である。実際に乗り込むと、無骨さは外側だけの話だと気づく人がほとんどだ。
燃費が悪いは半分正解
3,980ccのV8ツインターボを積む以上、燃費に関する誤解を完全に否定するつもりはない。ただし「街乗りできないほど悪い」というイメージは事実と少し違う。実際のところ、高速巡航では想像より落ち着いた数値を示し、日常使いで破綻するほどではない。また現行モデルは48Vマイルドハイブリッドを組み合わせており、発進時のもたつきを電動アシストで補っている。数字だけで敬遠するのは早計だ。燃費の悪さより先に、月々の維持費を実際に試算してから判断してほしい。杞憂で終わる人の方が多いはずである。
運転が難しいという都市伝説
車高が高く車幅もあるため「運転が怖い」と思われがちだが、これも実際は逆である。全高1,970mm、全幅1,980mmというサイズは数字だけ見ると威圧的だが、視界の良さが不安を打ち消してくれる。着座位置が高いぶん、車両感覚はむしろ掴みやすい。しかし取り回しについては正直に言えば、京都の細い路地では気を遣う場面もある。それでも一度運転すれば、想像していた「暴れ馬」のイメージは消えるはずだ。むしろ落ち着いた挙動に拍子抜けする人が多い。運転の難しさは、慣れの問題であって性能の問題ではない。
高級SUVの中では地味という誤解
AMG_G63は他の高級SUVと比べて「デザインが古臭い」と言われることがあるが、それは表面的な見方だ。1979年から続く箱型フォルムは流行に左右されない造形であり、10年後も陳腐化しないという意味では最も合理的な選択とも言える。また4,660mmという全長は近年の大型SUVと比べてコンパクトで、駐車場問題にも対応しやすい。地味どころか、時代に流されない強さを持っている。流行を追わない車ほど、後になって評価が上がるものだ。この個体もその価値を体現する一台と言える。
高すぎるという声への本音
2,350万円という価格に驚く人は多いが、この金額を単なる高級SUVの値段として見るのは誤りである。実際、走行1,700kmという新車に近い状態でこの価格は、新車注文からの納期を考えれば決して割高ではない。また中古市場でのAMG_G63は値落ちが緩やかで、資産性という観点でも優秀な選択肢だ。高いという感想は、価値を知らないまま数字だけを見た結果にすぎない。実際に所有した人ほど、価格以上の満足感を語ることが多い。数字の裏にある納得感を、ぜひ試乗で確かめてほしい。
メルセデス・ベンツ AMG_G63 スペック・仕様
| メーカー | メルセデス・ベンツ |
|---|---|
| グレード | AMG_G63 |
| 年式 | 2024 |
| 走行距離 | 1,700 km |
| 外装色 | オパリスホワイト |
| ハンドル | 右 |
| 排気量 | 3,980 cc |
| 燃料 | ガソリン |
| 車両重量 | 2,530 kg |
| 車検 | 2027年2月 |
| 修復歴 | なし |