BMW 2シリーズ 車検整備・リアブレーキパッド交換 ― 電動パーキングが仕込む落とし穴

BMW|整備|京都
BMW 2シリーズアクティブツアラーの車検整備で手こずったのは、電動サイドブレーキを内蔵したリアブレーキだった。工場モードへの切り替えという一手間を怠れば、機構そのものを壊しかねない。
BMW|整備|京都

電動化されたリアブレーキという関門

今回入庫したBMW 2シリーズアクティブツアラーは登録から11年を迎えた、BMW初のFFコンパクトモデルとしてミニと共通のUKLプラットフォームを採用した個体である。車検整備一式に加え、リアブレーキパッドとパッドセンサーの交換を行った。一見するとよくある定期整備に見えるが、リアブレーキは電動パーキングブレーキを兼ねており、ここに今回最大の難所が潜んでいた。 電動サイドブレーキ機構は、キャリパーのピストンがモーターでパッドを押し出す構造になっている。パッド交換のためピストンを戻す作業を、通常の整備感覚のまま行うとモーターや電子制御系に過大な負荷がかかり、最悪の場合は機構自体が破損する。そこで欠かせないのが、診断機を使って工場モードに切り替える手順だ。この一手間を踏むことで、ピストンを安全に戻し電動部品を保護した状態でパッド交換を進められる。
BMW|整備|京都

ミリ単位の気遣いが求められるオイルフィルター

エンジンオイルとオイルフィルターの交換では、FUCHS SUPER SYN 5W-40を使用し、ガスケットとフィルターも新品に交換した。搭載される1.5L直列3気筒ツインパワー・ターボは約136ps/220Nmを発生し、小排気量ながら発進から力強いというのが持ち味である。その心臓部を支えるオイル交換だからこそ、基本に忠実な手順が求められる。 見落とされがちなのが、オイルフィルターの素材である。このユニットのフィルターハウジングはプラスチック製で、締め付けトルクを誤ると簡単に割れてしまう。金属パーツの感覚で力任せに締めれば破損は避けられず、オイル漏れという最悪の結果を招く。規定トルクを守り、手の感覚ではなくトルクレンチの数値に従う。地味だが、ここで手を抜かないことが整備の信頼性を左右する。
BMW|整備|京都

快適性と走りを支える足元の仕事

2シリーズアクティブツアラーは全高約1550mmのミニバン的な実用性を備え、後席はスライドとリクライニングに対応し、荷室容量は468L、後席を倒せば最大1510Lまで拡大する。40:20:40の分割可倒式シートやオプションのパワーテールゲートなど、家族での使用を見据えた設計が随所に光る一台だ。FFでありながらBMWらしい軽快なハンドリングを保ち、ECO PROモードも備えている。 今回交換したリアブレーキパッドとセンサーは、まさにこの軽快な走りと衝突警告・ブレーキ機能といったドライビング・アシストを足元から支える部品である。電動機構という制約の中で正確な手順を踏み、規定の数値を守って組み上げた今回の整備は、派手さはないが確実にこの車の安心を支える仕事になったと言える。BMWらしい軽やかな走りは、こうした地道な積み重ねの先にある。
BMW|整備|京都
BMW|整備|京都
BMW|整備|京都
BMW|整備|京都
BMW|整備|京都
BMW|整備|京都
BMW|整備|京都
BMW|整備|京都
BMW|整備|京都

GALLERY

BRAND / MODEL

ブランドから記事を探す。