

フォグとバンパーロア、シボという壁
S60のフロントバンパーを脱着・分解し、フォグ樹脂部とバンパーロア樹脂部をグロスブラックへ塗り替える。ただし塗るだけでは足りない。樹脂表面には元々のシボ加工が残っており、これを消してからでなければ、グロス塗装特有の平滑な光沢は生まれない。 シボを消すためにサフェーサーを塗装したが、樹脂は個体ごとに凹凸の深さや粗さが異なる。同じ膜厚で塗れば済む話ではなく、箇所ごとに塗り方と厚みを見極める判断が求められた。この見極めの精度が、後の光沢の均一さを左右する。 サフを重ねるたびに表面を確認し、凹凸が残っていないかを指先と目でたしかめる。妥協すればシボの痕跡が浮き上がり、グロスブラックの化けの皮が剥がれる。地道な確認の積み重ねが、樹脂を金属のような質感へと変えていった。
サイドステップという新たな部位の統合
今回はサイドステップの取付も行っている。既製品をそのまま付けるのではなく、車体側に合わせて加工を施し、下地処理からボディー同色での塗装まで仕上げた。北欧デザインらしい無駄のないラインを崩さぬよう、車体との段差や隙間を丁寧に詰めていく作業である。 ボルボ S60が備える端正なシルエットに新規パーツを違和感なく溶け込ませるには、色合わせだけでなく面の連続性が問われる。下地処理の丁寧さが、後の塗膜の密着と発色を支える土台になった。
黒の統一感とルーフレールの脱着
ドアモールとルーフレールもグロスブラックで塗装し、車体の輪郭に一本筋を通した。ルーフレールは脱着を伴う作業で、取り外しから塗装、再取付までの精度が仕上がりを左右する。フォグ・バンパーロア・サイドステップと合わせ、黒の質感を車体全体で揃えている。 グローボックスへのエアコン取付やマイナーパーツの手直しも並行し、快適性と走行安定性を重視するボルボの設計思想を、外観の刷新でも損なわぬよう配慮した。- フォグ樹脂部・バンパーロア樹脂部のシボ消しとグロスブラック塗装
- サイドステップの加工取付とボディー同色塗装
- ドアモール・ルーフレールのグロスブラック塗装とルーフレール脱着





