ヴォクシー Siが教える内側ブーツの怖さ

zone:front_bumper|京都
7年落ちのトヨタ ヴォクシー Siが車検で入庫し、内側ドライブシャフトブーツの破断が見つかった。外側に比べて見落とされやすいこの箇所こそ、同型オーナーが注意すべき急所である。
トヨタ|Si|整備|京都

低床ミニバンの死角に潜む破れ

今回のトヨタ ヴォクシー Siは2017年8月登録、走行環境なりに足回りにも負担が蓄積していた車両である。点検で判明したのは左右ドライブシャフトのインナーブーツの破れ。外側ブーツはグリス漏れが目視しやすく、オーナー自身が異音や振動で気づくことも多い。しかし内側は車体下部の奥まった位置にあり、リフトアップしての点検でなければ発見が遅れがちだ。ヴォクシーの低床設計は乗り心地や取り回しに優れる一方、整備目線では覗き込みにくい構造でもある。 今回のように破れを放置すれば、グリス切れによる異音、最終的には等速ジョイントの摩耗や破損に至る。車検のタイミングは、まさにこうした死角を洗い出す好機であり、今回もその通りの結果となった。
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分割式ブーツと現場での格闘

交換したブーツは分割式のタイプだったが、車両に装着された状態での作業は想像以上に難航した。分割式は理論上、ドライブシャフトを完全に抜き取らずに施工できる利点があるものの、実際には狭い隙間でバンドを締め込む工程が要求される。今回のトヨタ ヴォクシー Siでも、この締結作業に手間がかかり、慎重な力加減とミリ単位の調整が必要だった。ここを疎かにすると、せっかく交換したブーツから再びグリスが漏れ出す原因になる。 同じ症状を抱えるオーナーには、この作業の難度ゆえに、経験値のある工場を選ぶことを勧めたい。部品代よりも、締結の丁寧さが耐久性を左右する作業だからである。
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油脂とバッテリー、そして小さな水没

今回は車検整備に合わせ、オイルとフィルター、バッテリーも刷新した。使用したのはFUCHSのSUPER GT 10W-30、SUPER SYN 5W-40、SUPER GT MC 0W-20、GT1 FLEX3 5W-40、DL-1と多岐にわたる。
  • エンジンオイル・オイルフィルター交換(FUCHS各種銘柄)
  • バッテリー交換
  • 左右ドライブシャフトインナーブーツ交換
  • 左フロントフォグランプの水抜き対応
点検中には左フロントフォグランプ内部への水の侵入も見つかり、水抜き作業で対応した。単体では軽微な事象だが、ブーツの破れと合わせて考えると、この個体が長年受けてきた走行環境の厳しさを物語る。トヨタ ヴォクシー Siのオーナーには、車検時にこうした小さなサインも見逃さず、まとめて手を入れておく姿勢を勧めたい。結果として、次の車検までの安心を静かに支えることになる。
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