

新車ゆえの油断が生む見落とし
2025年11月登録という、ほぼ新車のレクサス LBXである。だが新しい車だからと点検を簡略化してよい理由にはならない。むしろ工場出荷時の組み付け精度や輸送・保管時の微小な影響こそ、初回点検で拾い上げるべき対象だと考えている。 今回最も神経を使ったのは、エンジンオイルの選定である。ハイブリッド機構を持つLBXは、エンジンの始動・停止が頻繁で油膜切れのリスクが一般的な内燃機関車と異なる。そこでFUCHS SUPER GT MC 0W-20を選び、オイルフィルターとガスケットも同時交換した。新車の油脂だからと軽視せず、指定粘度の意味を数値の背景から読み解くことが判断の核だった。
ゴム部品という小さな難所
ワイパーゴムの交換は地味な作業に見えて、実は判断が分かれる工程である。フロントとリア、双方のゴムの状態を確認したところ、製造から時間の経ったストックゴムに特有の硬化の兆しがわずかに見られた。新車装着品であっても油断は禁物だ、という結論に至り、前後とも交換に踏み切った。 あわせてエアコンフィルターも新品に交換している。花粉や微粒子の捕集性能は初期段階から差が出やすく、LBXの静粛性の高い車内空間だからこそ、空気の質にも妥協はできないという判断である。
コーティングという最後の仕上げ
ボディにはceramic ultraを施工した。ホワイトのボディカラーは汚れや水シミが目立ちやすく、艶の持続性を左右するのは下地処理の丁寧さに尽きる。塗膜の状態を確認しながら、最も条件の良い状態で被膜を形成することに時間を割いた。 さらにフロントシートにはインテリアコーティングを施した。オーナーからは「新車の状態をできるだけ長く保ちたい」との要望があり、シート表皮の質感を損なわぬよう保護層を重ねている。LBXの上質な室内は、日々の使用に耐えながらも初期の輝きを保つべきものだと考える。 納車前点検という工程は、単なる確認作業ではなく、これから積み重なる年月への備えである。LBXが持つ本来のポテンシャルを、最初の一歩で引き出せたことに手応えを感じている。

