
白いボディが語っていた一年間
初年度登録2024年1月、ホディカラーはホワイト。走行距離やコンディションから察するに、前オーナーは日常の足として堅実に乗っていたのだろう。歴代プリウスが受け継いできたシルエットを保ちながら、より低重心でスタイリッシュなプロポーションに刷新された最新のトヨタ プリウス Gは、外観だけを見れば新車然としていた。だが油脂類や消耗品は、走った分だけ確実に劣化する。表面の美しさと内部の状態は、必ずしも一致しない。 そこで最初に行ったのが納車前点検である。次の持ち主がこの一台とどう付き合っていくのかを想像しながら、見た目では判断できない部分に手を入れていく作業が始まった。
見えない部分にこそ手をかける
エンジンオイルにはFUCHS SUPER GT MC 0W-20を選定し、オイルフィルターとガスケットもあわせて新品に交換した。前オーナーの走らせ方が穏やかであっても、油膜の劣化は静かに進む。ここで手を抜けば、次の所有者が違和感に気づくのはずっと後になってからだ。 ワイパーとエアコンフィルターも交換対象とした。視界の確保と車内の空気環境は、乗り心地の印象を大きく左右する部分でありながら見落とされやすい。インテリアは「アイランドアーキテクチャー」というコンセプトのもと、圧迫感のない広々とした空間と運転に集中しやすいコックピットを両立させているだけに、その空間に流れる空気の質にも配慮したいという判断だった。- FUCHS SUPER GT MC 0W-20への交換
- オイルフィルター・ガスケットの同時交換
- ワイパー、エアコンフィルターの新品交換

次のオーナーへ渡す準備
加えてETCセットアップとテレビキットの取付を行い、今どきの使い方に即した装備も整えた。抑揚のあるボディ造形が生む「感性に響くエモーション」を纏うプリウスだからこそ、機能面の抜かりは許されないという考えからである。 前オーナーがこの車をどう扱ってきたかを想像し、次に乗る人がどう感じるかを見据える。その往復のなかでしか、本当に丁寧な仕上がりは生まれない。プリウスは今、白いボディに新しい物語を迎える準備を終えている。






