三菱 i のルーフモールを左右とも新品に交換した。ボディの曲面に沿わせるだけに見える作業だが、実際は一ミリの狂いも許さない緊張の連続だった。
リアエンジンという設計思想とルーフラインの関係
三菱 i (アイ)はリアエンジン・リアドライブという珍しいレイアウトを持つ。フロントに大きなクラッシャブルゾーンを確保できる代わりに、ボディ全体の造形は独特の緊張感を帯びる。ルーフからリアにかけての稜線もその一部であり、モールはこの曲面の上に乗るだけの部品ではない。ライン全体の印象を左右する、いわば車の表情そのものなのである。
直列3気筒DOHC12バルブICターボ、型式3B20という660ccのユニットを積み、最高出力64ps、ホイールベース2550mmという軽自動車離れした寸法を持つこの一台は、細部の仕上げにも同じだけの緻密さを要求してくる。ルーフモールもまた、その例外ではなかった。