三菱 アイ ルーフモール左右交換 ― 一直線に通す、その一点にすべてを賭ける

三菱|板金塗装|京都
三菱 i のルーフモールを左右とも新品に交換した。ボディの曲面に沿わせるだけに見える作業だが、実際は一ミリの狂いも許さない緊張の連続だった。
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リアエンジンという設計思想とルーフラインの関係

三菱 i (アイ)はリアエンジン・リアドライブという珍しいレイアウトを持つ。フロントに大きなクラッシャブルゾーンを確保できる代わりに、ボディ全体の造形は独特の緊張感を帯びる。ルーフからリアにかけての稜線もその一部であり、モールはこの曲面の上に乗るだけの部品ではない。ライン全体の印象を左右する、いわば車の表情そのものなのである。 直列3気筒DOHC12バルブICターボ、型式3B20という660ccのユニットを積み、最高出力64ps、ホイールベース2550mmという軽自動車離れした寸法を持つこの一台は、細部の仕上げにも同じだけの緻密さを要求してくる。ルーフモールもまた、その例外ではなかった。
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均一に貼るという、言葉にすると簡単な難所

今回の作業で最も神経を使ったのは、左右のモールを均一に取り付けることだった。少しでも押し込む力に偏りが出れば、モールは曲がるか、最悪の場合は中折れしてしまう。アイのルーフは緩やかなカーブを描いており、そのカーブに逆らわず、かつ弛ませずに沿わせる作業は、勘と経験がなければ再現できない領域である。 左右対称であることも厄介さに拍車をかけた。片側だけを見て納得のいく仕上がりでも、反対側と並べた瞬間に微妙なズレが露呈することがある。そのため作業は常に左右を見比べながら進め、一箇所ごとに力の掛け方を確認し直すという地道な工程を経ている。
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清掃という、見えないところへの配慮

モールを外した溝には、長年のうちにゴミや汚れが溜まっていた。これを放置したまま新しいモールを載せれば、いずれ浮きや隙間の原因になる。そこで下地を丁寧に清掃してから取り付けに入った。地味な工程だが、この積み重ねがアイの仕上がりの静かな精度を支えている。 交換後のルーフラインは、左右のモールが寸分の乱れもなく揃い、車体の稜線をすっきりと際立たせている。派手さはないが、丁寧に整えられたラインが持つ説得力は確かにそこにあった。三菱 iという一台の佇まいに、静かな誇りが戻ったと言っていい。

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