ハイゼット バックドア板金塗装 ― 働く一台の価値を、仕事道具として守るという考え方

ハイゼット|板金塗装|京都
ハイゼットは所有してゴールする車ではなく、使い続ける道具である。京都・上賀茂のFOURSIDEが手がけたバックドアの板金塗装は、その価値をどう守るかという問いへの、職人なりの答えだった。
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S700Vという型式が示す、割り切りの美学

ハイゼットカーゴには「S700V」という型式コードが与えられている。見た目だけでは判別できない仕様の違いを示す記号だが、そこに表れているのは軽自動車という限られた寸法の中で、荷室の広さと使いやすさを突き詰めるという一貫した思想である。派手さより実用性を選ぶ潔さこそ、この車の本質といえる。 配送、建築、設備、小売。ハイゼットが支える現場は多岐にわたるが、求められることはいつも同じだ。荷物を積み、降ろし、また走る。その繰り返しに耐える車体であることが、何より優先される。だからこそ修理にも、見た目の美しさだけでなく耐久性と実用性が同時に問われる。
ハイゼット|板金塗装|京都

バックドアという、仕事の起点にして弱点

今回修理の対象となったバックドアは、ハイゼットの中でも最も酷使される部位のひとつだ。荷物の積み降ろし、工具の出し入れ。毎日何度も開閉され、狭い駐車場や現場では接触やへこみも起きやすい。いわば仕事の起点であり、同時に傷みやすい宿命を背負った場所でもある。 難しかったのは、へこみを戻すだけでは終わらない点だった。バックドアの表面は光の映り込みが強く、わずかな歪みでも目に映る。損傷箇所だけを整えるのではなく、周囲の面とのつながりまで意識して形を整えることが求められた。シンプルな形状の車体ほど、職人の手の跡が仕上がりを左右する。 さらに悩ませたのが、シルバーという色の難しさだ。塗料の色だけでなく、メタリック粒子の並び方次第で見え方が変わってしまう。塗装の吹き方や塗料の調整を細かく工夫し、周囲のパネルとの色差が目立たないよう仕上げた。普段は目につかないバックドアの下端や折り返し部分にも、防錆処理を含めて丁寧に手を入れている。
ハイゼット|板金塗装|京都

光にかざして確かめる、仕事に戻すという仕上げ

板金塗装に加え、バックドアガラスの交換、接着剤による取り付け、プレートNO1や積載量ステッカーの貼り直しも行った。見た目を整えるだけでなく、商用車として日々使い続けられる状態に戻すことを意識した作業だった。
  • バックドア板金・塗装
  • バックドアガラス交換・接着剤施工
  • プレートNO1・積載量ステッカー貼付
  • 各種ショートパーツ交換
最後の確認は、正面からではなく角度を変えながら行う。光の反射の中に色ムラや面の歪みが隠れていないか、何度も見方を変えて点検する。修理した部分だけが浮いて見えないこと。それが、ハイゼットを明日からまた仕事に送り出すための、最低限にして最大の条件である。
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